
株式会社ライフィットと船井総合研究所
船井総研本社のある東京・丸の内から飛行機を乗り継ぎ約4時間半。兵庫県豊岡市に位置する株式会社ライフィット(以下ライフィット)は管理戸数約850戸、商圏内管理シェアNo.1を狙えるポジションにある。
実家のリフォーム会社役員を務めながら、自らの夢実現のために不動産会社を立ち上げた與田稔社長。船井総合研究所と出合ったのは5年前に遡る。
当時は売買仲介を中心に行っており、賃貸仲介・管理ビジネスでの実績はまだこれから、という状態にあった。「社員は新しい取組を求めている。だから自分についてきてくれる。会社と社員が次のステップに進むためには新事業への取組、また新しい商圏への拡大を実現したい。」「まずは賃貸仲介・管理ビジネスの取組を成功させ、更なる自社の発展につなげたい。」それが当時の與田社長の課題であった。その課題を現実にすべく、船井総合研究所と共に闘いは始まった。
売買仲介から賃貸仲介・管理ビジネス本格参入
売買仲介の傍ら、賃貸仲介・管理ビジネスを手がけてはいたものの、本格的に賃貸仲介・管理ビジネスを始めることは決して簡単ではない。しかし、戦略書作成にともなう綿密なマーケティングのもと、勝算は十分にあった。エリア内のオーナー自主管理の多い民営借家の存在。他社の実情から見えてくる競合他社の賃貸仲介・管理業務に対する弱点。ハウスメーカーとの連携や売買仲介事業からの自社の強みの発見。賃貸世帯数に合わせた新築賃貸住宅建築への可能性。あらゆる広告に力を入れ、他社に差をつけていた広告宣伝の強み。答えは明確であった。 No.1シェアを目指した管理戸数の拡大が、当時のライフィットのテーマとなった。
半年間で300戸の管理委任を獲得!
ゼロからの管理獲得は困難を伴う。まず、自社で仲介できる商品が無い。そこで、まずは客付けできる物件の獲得策から始まった。エリア内オーナーへのアプローチでまず重要なことは、エリア内顧客を囲い込むこと。一般物件を中心に看板付けの依頼など、まずは地道な挨拶回りからスタートした。そして自社の強みである、『ライフィットタイムズ』への物件掲載を条件とした徹底的な物件情報収集を行った。広告宣伝には力を入れていたため、自社の知名度は高かった。管理拡大のための、徹底的なオーナーアプローチをスタートした。商品を増やすことで、集客力も強まる。徐々に自社の賃貸集客数も上昇していった。
オーナー専任担当による徹底的なアプローチで市場環境も見えてくる。一般物件へのアプローチと同時に、周辺競合他社の状況から、周辺他社に勝つ管理商品、空室対策商品の開発、アプローチ対象となるオーナーリストの作成も進めていった。更にリストの中のオーナーは、ランク付けし、ターゲットを『A:可能性のあるオーナー』、『B:可能性の低いオーナー』、『C:可能性の無いオーナ-』に分ける。差別化された管理商品と集客力を武器にオーナーへの管理提案を行った。
あわせて、女性社員を中心とした賃貸仲介の客付け力強化も進めていった。管理拡大を目指す上では、空室を満室へ変える客付力は、絶対的に必要なものであった。
管理提案を開始して半年。集中的なオーナー提案で管理戸数は300戸増加した。完全なるデータ収集が、『反響~接客~案内~申込~契約』への流れを確立し、一つの部門として、売上UPも実現できた。
管理拡大4つのポイント!
管理戸数増加のポイントは4つ。
【1】 ターゲットを決め、提案商品を形にし、提案担当も明確にして提案しやすい環境を作ったこと。
【2】 他社に差別化できる集客力と客付力を最大の武器に押し上げ『入居率UP』の約束提案がオーナーに響いたこと。
【3】 エリア内他社が弱い滞納保証、クレーム対応、そして巡回・清掃メニューなど管理業務を充実させた管理商品がオーナーのニーズをしっかりと捉えたこと。
【4】 管理獲得キャンペーンにより管理獲得に手当を出すことで社員のモチベーションを高める評価制度を導入したこと。
この4つの要素が、ライフィットの管理急拡大を実現させた。
もちろんだが、全社員に「管理物件」の重要性を十分に理解してもらった事が基本にある。
転機は大型台風23号!
船井総研がご支援を開始してから2年目。豊岡市を襲った大型台風23号がライフィットの転機となった。
與田社長は当時をこう振り返る。「当時、多くの管理物件アパートの1階は水浸し。半年たっても壁には浸水の跡が残っていました。正直、もうだめかと思いましたね。」
管理戸数が急拡大している最中の大災害だった。管理物件の入居率も低迷し、入居希望者も見込めない状況が続いた。しかし、管理物件への無償リフォーム(後払い)など、オーナー・管理物件への献身的な対応で、徐々に物件の状態も回復した。船井総研でも費用対効果を重視し、Webとフリーペーパーに絞った広告戦略から新たな新規客拡大を図る。特に大手企業(パチンコメーカー、携帯メーカー、ファーストフードFC、電機メーカーなど)において新たな法人顧客の獲得にも成功した。また、建築会社との連携も強化し、10棟を超えるオーナーへのアパート建築提案を実現し、管理獲得の手法も増えた。現在ライフィットの管理戸数は850戸を超え、更に拡大し続けている。
ライフ・フィット(ライフィット)からビサイドへ
副業に近い存在であった賃貸・管理部門も現在では地域の競合から『豊岡市の家賃を決めているのはライフィット』と言われるまでに成長した。與田社長の次の課題は、顧客満足を追求した、自社事業の総合不動産業の探求である。
その第一歩として、昨年末、新たに立ち上げた、管理アフター部門・リフォーム部門からなる新会社『株式会社ビサイド』は與田社長の思いを顕著に表している。
我々はライフ・フィット(お客様の人生へ提案する)だけではない。ビサイド(常にお客様のそばにいる)で、新しい提案をし続ける。船井総研はビサイドの創業にも立ち会った。ライフィットのグループ会社として、立上げからほ1年が経ち、初年度目標も90%以上達成見込みである。現在はライフィットの管理業務のみならず、他社の管理物件のアウトソーシング先として、また、住宅のみに止まらない価値向上リフォームも行える会社として、多くの物件を取り扱っている。ビサイドが単体で売上を上げるためにはまだまだやれることが沢山ある。
オーナー様へのリフォーム提案も積極的に行っていきたい。現在、リノベーション商品を数々、開発中である。
管理拡大、店舗展開で粗利売上7,000万円から1億8,600万円へ

ライフィットでは当初売上構成比の多数を占めていた売買仲介は現在40%程度。しかし売買仲介の売上が下がったわけではない。賃貸部門の売上が50%を占めるまでに成長した。ご支援開始当初、売買仲介メインで7000万程度だった年間売上は、ライフィットグループ(2年前に立ち上げた新店舗を含む仲介3店舗+管理アフター・リフォーム会社)合計で、現在粗利売上1億8,000万円。年々増収増益を続けている。そんな中で、ライフィットの新たな課題は今後の展開である。いよいよ更なる商圏拡大として、兵庫県から京都府への店舗展開をにらむ。
今後更に成長していくために、マネジメントは必要不可欠なテーマである。船井総合研究所も與田社長、ライフィット・ビサイドの社員と一丸となって課題解決・業績向上に取り組んでいる。
| 会社名 | 株式会社ライフィット |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 與田 稔 |
| 創業 | 平成6年12月 |
| 資本金 | 1000万円 |
| 社員数 | 16名 |
| 所在地 | 兵庫県豊岡市加広町3番28号 |
| 営業内容 | 賃貸仲介・管理業務 売買仲介業務 など |





